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劇場公開作品をご紹介します。
STAFF 上方の中村菊之丞一座の看板役者、妖美な女形の雪之丞は、元長崎奉行・土部三斎と一味の広海屋、川口屋に抜け荷の罪を被せられ果てた父母の復讐に命を賭ける。一座が江戸の市村座で舞台を明けたその日、桟敷には目指す仇の姿があった。その桟敷で、大奥に仕える三斎の娘・浪路は、雪之丞を見るなり重い恋の病に落ちた。浪路の見舞に三斎の屋敷に招かれる雪之丞。浪路の純情は雪之丞の憐憫を誘うが、雪之丞は敵の懐に入るこの日を待っていた。取り持ったのは、浪路に取り入り大奥の声掛かりでお上の御用達の認可を得ようとする川口屋。広海屋はまた、三斎、川口屋、お上の重役方の動静を探ろうと、雪之丞に近づく。雪之丞は巧みな芝居で二人を唆し、欲に浮かされる二人は仲間の寝首も掻こうとあさましく争う。折しも凶作続きで米価は高騰。それぞれに米を買い漁っていた両者だが、寝首を掻かれたのは川口屋であった。浪人・門倉は、独創天心流の兄弟弟子であった雪之丞の命を狙い、女盗賊・お初は雪之丞に岡惚れし、名高き侠盗・闇太郎は雪之丞の助太刀を買って出る。広海屋の米の放出で川口屋は潰れ、川口屋は広海屋に火を放つ。狂った川口屋を広海屋が殺し、冷酷非道な三斎は咎人となった広海屋を見捨てた。地に墜ちた広海屋は浪路を攫い浪路に刺される。そして、凄絶な復讐劇は哀れな浪路の命をも消し去り、雪之丞は来世での契りを交わす。浪路を失い権威喪失の三斎は、雪之丞に毒を飲めと迫る。だが、雪之丞の素性とその呪いを知り自ら毒を煽る。 カラー スコープ 114分
STAFF 1962年5月12日、一人の青年が、マーメイド号と名付けた小型ヨットで夜の西宮港を出航した。目指すはサンフランシスコ。日本の法律で小型ヨットによる渡航は許可されずパスポート無しの密出国である。青年は、五年間太平洋を渡ることを思いつづけ、入念な研究と細心の準備を行った。日本海域で見つかり引き戻されることだけを恐れた。マーメイド号にエンジンは無い。風を受けて大海原を快走し、凪に合って海面を漂い、風雨に翻弄され台風に打撃を受ける。後にしてきた日本の陸地では、父の猛烈な反対があった。母は心配し、死ぬ時はかあちゃんと呼べと言った。妹は手作りの真っ赤なクッションをくれ、先輩は一匹狼の青年を戒めた。都会は倦怠と喧噪に包まれ、友達は愛犬パールだけだった。太平洋を渡ろうと本気で研究すると気が重くなり胸がムカムカしたが、どうしてもやると決めた。巨大な太平洋の海上で独り、大自然と闘い、疲労と不安と恐怖と孤独が押し寄せる。青年はマーメイド号とともに、働き、食べ、排泄し、眠り、喋って、歌って、泣いて、94日間の太平洋7000マイル単独渡海を成し遂げる。 カラー スコープ 97分
STAFF タクシー運転手・町田八百、29歳。ひき逃げを目撃すれば客にかまわずド派手なカーチェイスで犯人を追い、食堂の女店員にいたずらする奴あれば店ごと叩きのめす、悪い奴をのさばらせておけない天下一品の暴れ者。夜勤明けのある未明、八百は謎の男たちに拉致される。男たちは、"社会に害悪を及ぼす者を消す"殺し屋グループの江戸と堀川と姫。八百は正義感と腕力とど根性を買われて殺し屋にスカウトされる。殺し屋グループは、日本最大の麻薬密売組織のボス、クロード・デントン殺害計画の入念な準備を進めていた。だがその計画は一般市民を巻き込む大量殺人計画だった。この計画を許せぬ八百は、デントンは自分一人で殺すとピストル片手にデントンの元へ乗り込む。八百の行く先々に顔を出す食堂女店員・十條月見。月見は麻薬の民間情報員だ。月見を危険に巻き込みたくないと言う八百に、月見は身の上話などする。八百の背後に何かあると思いつつも、八百が気に入り警察にはなにも報告しない。デントンのボディガードに追われ逃げる八百を、計画を知る八百を生かしてはおけぬと、江戸、堀川、姫が追う。殺し屋グループは、自らのボス・デントンを殺し組織抜けをしようとしていた。海に飛び込み窮地を脱した八百は、今まさに実行されようとしている大量殺人計画阻止に急ぐ。 カラー スコープ 90分
STAFF 1964年10月10日開幕、24日に閉幕した「第18回オリンピック東京大会」の公式記録映画。アジアの空に初めて燃える聖火、参加94ヶ国の翻る国旗の下、平和の祭典「オリンピック」は、スポーツを通じ数々の感動の人間ドラマを展開した。映画は、"オリンピックは人類の持っている夢のあらわれである"という一節から始まる。 カラー スコープ 170分
STAFF 19××年のある夜。街の喧噪と2匹のノミに眠りを邪魔され、ネズミのジージョは夜更けの街へ出る。街では、五人の男が黒マントのボスの指示のもと銀行強盗を働こうとしていた。暗い夜道で、ジージョは赤い女の子の風船と出会う。陽気で孤独なジージョは、強がっているが本当は誰かとおしゃべりがしたいと思っていた。赤い風船と一緒の散歩はとても楽しい。だが、ジージョは風船とはぐれマンホールに落ちる。這い出た所は銀行の警備室で、警備員は皆倒れ、五人の男が金庫の扉を開けようとしていた。ジージョは、戻って来てくれた赤い風船と力を合わせ、警備本部に通報しダイナマイトの導火線を噛み切る。金庫の中身は原子爆弾発射装置の特殊ボタン。ギャングのボスは世界征服を狙っていた。完全武装の警備隊が駆けつけ金庫室は凄絶な銃撃戦。ジージョと赤い風船はまっ黒になって勇敢に闘い、ついにギャングは捕まった。ジージョは喜び警備隊にご褒美のチーズをねだるが、人間たちはジージョを全く無視している。疲れ果て死にそうに空腹のジージョは、哀しくて赤い風船に邪険に当たる。その時、連行されるギャングが赤い風船を無造作に踏みつぶす。ジージョは愕然とし、泣きながら破れた風船をきれいに洗う。朝が来て、ジージョは元気を出してシャワーを浴びる。シャワーカーテンになった赤い風船がジージョの歌に合わせ嬉しそうに揺れる。 カラー スコープ 92分
STAFF 昭和43年夏、夏の風物詩・高等学校野球選手権大会は記念すべき第50回大会を迎えた。大会と人の歴史、雪国やスモッグで曇る大都会やアメリカ兵が見物する沖縄など多様な条件下でトレーニングに励む球児たちの姿、2,460校による地区予選、8月9日開幕の甲子園大会の熱戦を追う記録映画。誰もが必ず一度は体験し、それぞれに違う”青春”を描く。題名は、一般募集によって決められた。 カラー スコープ 96分
STAFF フランス人青年のニコと、金沢の老舗薬屋の娘・みやは、パリで出会い恋に落ち、みやの帰国で別れをした。半年後、レーザー光線の専門家のニコは、セミナー出席の為に初めて東京にやって来る。ニコはパリで果たせなかった別れの晩餐をやり直すために金沢のみやを訪ねる。半年ぶりに会うみやはパリにいるみやとはどこか違う。みやには婚約者もあった。食事の席にみやは妹を呼び、ニコが望む二人だけの晩餐はかなわない。ニコは東京のホテルの住所を記したメモを鞄に入れたまま仲間に預けてきてしまっていた。みやは、困っているニコを放っておけず一緒に東京へ行く。ホテルを捜し東京を必死に歩き回る二人の脳裏に、パリでの楽しい日々がよぎる。ホテルが見つかり無事にセミナーを終えたニコとみやは、やっと二人だけの別れの食事をする。言葉の違い、文化の違い、生活感情の違いは、愛し合う二人の間に齟齬を生み、二人は別れることを決めたのだった。だが、気持ちは塞ぎ、その気持ちを紛らそうと友人に誘われて行ったスキー場で、別れた二人がまた出会う。きれいに別れたいと願いながらいつも別れは不十分だった。ニコの帰国の日がやって来る。それが本当の別れのはずだった…。 カラー スコープ 96分 * 作品タイトル欄の社名等は、映画制作当時の製作者です。
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